Hospital Up Diary

医療事務のホスピタリティー向上委員会

痛みのメカニズムと痛み止めの種類 痛み止めって何を飲めばいいの?

 

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わたくしごとですが、整形外科を担当していると痛みがつきもので、とても苦しんでいる患者さんを目にすることが日常です。痛みはとってもつらいです( ;∀;)自分自身が悩んでいる【痛みのメカニズム】を知ることで、治療に役立てていければと思います。

 

痛みの種類について

 

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出典 QLife

痛みは【怪我】によるものと【神経】によるものが挙げられます。心理的な要因もありますが、ここでは【怪我】と【神経】の痛みについて考えていきたいと思います。ちなみにこの二つは感じ方が、怪我=ズキズキ、神経=ビリビリ、ジンジンと違います。怪我の痛みを「侵害受容性疼痛、神経の痛みを神経障害性疼痛とカテゴリーされます。

【侵害受容性疼痛】(しんがいじゅようせいとうつう)

過度な刺激や炎症(身体の防御反応)による痛みです。原因となっている怪我や炎症が治まれば、痛みも同じように消えていきます。

神経障害性疼痛

障害を受けた神経が興奮状態になり、痛みを感じる信号を過剰に出している状態です。原因となる障害が治っても、長期間痛みだけが残ることがあります。

 

痛みのメカニズム

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痛みのメカニズム

少し専門的になりますが、痛みのプロセスとなります。刺激を受けた場合、【プロスタグランジン】という成分が発生します。これが炎症を起こし、痛みの信号を発信します。神経には節目があり、節目(シナプス)ではカルシウムイオンを取り込むことにより、次の神経へ信号をつなげます。最終的に大脳へ到達して、痛みを感じます。

すいません。なぜ、細かく痛覚伝導についてお伝えしたかというと、薬によって作用する場所が違うということが大切だからです。鎮痛薬(痛み止め)の種類はいくつかあります。その作用経路によって薬の選択肢が変わりますし、見当違いの薬をいつまで飲んでいても病状は変わりません。痛みのプロセスを知り、どの段階で効く薬かを知っておく必要があります。

 

 

炎症レベルで効く薬

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ここでいう炎症レベルとは、刺激を受けて炎症物質である「プロスタグランジン」の生成までの流れを指します。代表的な薬【NSAIDs エヌセイズ(非ステロイド性抗炎症薬】と【ステロイド】があります。具体的にはNSAIDs:ボルタレンロキソニンが挙げられます。ステロイドは数がとても多いですが、プレドニゾンやリンデロン、デキサ〇〇のようなものが挙げられます。ここで重要なのは、作用する部位が神経伝達前であることです( ゚Д゚)!【侵害受容性疼痛】にはとても有効的ですが、【神経障害性疼痛】には不向きということです。痛みが原因で市販のロキソニン等を飲んでても、痛みが変わらないな(+_+)と言う方は、痛み止めの選択が間違っているかもしれません。一度、病院へ行ってみてはいかがでしょうか('◇')ゞ

 

神経レベルで効く薬

 

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ここでいう神経レベルは、神経の節目(シナプス)での神経伝達を抑制して痛みの信号を和らげる部分を指します。オピオイドは麻薬の分類に入る薬品です。フェントスやフェンタニルオキシコドンなど様々ありますが、がんや手術にも使用される薬です。プレガバリンはリリカですが、同じような薬効でミロガバリンのタリージェもあります。神経の伝達そのものを弱くするため、中枢や末梢の神経損傷等の痛みに対して有効とないります。【神経障害性疼痛】の場合はこちらの薬が選択されます( `ー´)ノ

 

安全性に優れた薬

 

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最後に、大脳(中枢神経系)に働く「アセトアミノフェン」です。商品名としてはカロナールなどが挙げられます。NSAIDsと同じような効果を示します。しかし、副作用がより少ないのがアセトアミノフェンです。NSAIDsのように炎症自体をなかったことにする効果ではなく、炎症を止めずに解熱・鎮痛効果を出すという特徴があります。NSAIDsより効果が少ないが副作用が少ないという感覚になります('◇')ゞ昔からある薬ですが、実はこの薬の作用は細かくまだ解明されていません。

 

 

長くなりましたが、【痛みのメカニズム】を知ることにより、【痛み止めの種類】の選択ができるようになります。もちろん、それぞれに副作用があり、持病とお持ちの方は飲めない薬もあります。しかし、処方される薬の種類を分かってれば医師がどのように治療していきたいかというのが、自分自身でも把握できるため安心できますよね('◇')ゞ

もちろん町のドラックストアにも同じ成分の薬が手軽に手に入ります。必ず薬剤師さんがみえますので相談してみるといいかもしれませんね( *´艸`)

  

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