Hospital Up Diary

医療事務のホスピタリティー向上委員会

【入院時食事療養費】病院食のお金の話

 

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入院中の病院食はどのような計算で料金が発生してきているのでしょう。これも健康保険の診療と同じように全国一律の料金設定がされています。

2000年までは「食事は治療の一環である」という考え方で、診療費と同様の取り扱いをしていましたが、2001年「食事は生活の一部で誰しも共通して必要なもの」と考え方が変わりました。こうして【入院時食事療養費】が創設されました( `ー´)ノといっても、「食事は医療の一環である」と言う言葉はしっかりと使われています。

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入院中の食事代というのは健康保険の給付の一部にあり、健康保険診療を受けている患者さんすべてが給付を受ける事ができます。普通の診療費と大きく違うのは、健康保険の「一部負担額(3割とか)」とは別に、一般家計に占める食材費を勘案した「標準負担額」を決めたことです。要するに、保険種別・年齢・所得をあまり考慮せず、食事はみんな必要なものだからという概念のもと、料金を患者からもらおうと言うことです( ゚Д゚)

考え方は分かりますが、医療費削減の政策を進めたかった訳でもありますよね。

 

入院時食事療養費と入院時生活療養費の違い

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病院食の料金の考え方は2つあり「入院時食事療養費」と「入院時生活療養費」に分けられます。漢字が多い…( ;∀;) 今回は比較的に対象が多い「入院時食事療養費」の料金について考えたいと思います。

〇入院時食事療養費

 あくまで在宅療養の方との食費の差異を無くすため、食材費相当の負担を患者に求める考えに基づきます。入院時食事療養費を全額患者負担にするのではなく、その中の一定金額標準負担額】を患者さんが負担します。

〇入院時生活療養費

療養病床に入院する65歳以上の方が適応になります。

これは介護保険(生活療養標準負担額)を受けている方の食費・居住費と同水準の費用を求めることが基本的な考え方となります。食費標準負担額に居住費(水道光熱費相当)を含めた額を患者が負担します。

低所得や、難病・脊髄損傷など医療の必要性が高いもの、回復期リハに入院している患者さんは負担が軽減されます。

 

患者さんが払う病院の食事代

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 食事は1食当たりの計算で、請求されます。1日3食までしか料金徴収はされません。もちろん、外出や手術などで欠食し場合は食事代は請求されませんよ('◇')ゞ

入院時食事療養費というのは病院の収入で1食506~640円が決まっています。この食費のうち、標準負担額】が患者さんに請求をされます。一般の方なら460円、低所得(住民税非課税世帯)は様々な区分によって標準負担額が減免されています。

食事代というのは、高額医療費制度では対象外ですし、公費負担医療の助成対象外の可能性が高いので注意が必要です。

ほとんどの人は1食460円と思ってもらえればOKだと思います。入院時生活療養の対象の方は別の計算式があります。ここでは食事療養費のみの説明とします('◇')ゞ

 

食事療養費ⅠとⅡの違い

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入院時食事療養費には病院ごとに区分が存在します。これは、病院の施設基準(設備や管理体制)の違いによって変わります

~入院時食事療養費「Ⅰ」の要件~

①医師、管理栄養士又は栄養士による検食が毎食行われ記録する。
②患者年齢構と栄養基準について見直しを行っている。
③喫食調査等を踏まて、食事の質の向上に努めること。
④医師の指示に基づき、適切な特別食が提供されていること。
➄適時適温(夕食18時以降)で食事が提供されていること。
⑥医師の指示の下、医療の一環として、患者に十分な栄養指導を行うこと。

より細かく決まっていますが、ざっくりこんな感じです。より、病院食としての質を担保している病院は「Ⅰ」の施設基準に区分されているということですね。

「Ⅱ」は「Ⅰ」以外の病院を指します。この区分の違いは病院に掲示をしなければいけないため、病棟や病院出入口付近の掲示板に表示があると思います。

患者さんからしたら、「Ⅰ」の掲示があるとしっかりと食事が管理されているんだな~と安心すよね( *´艸`)

 

特別食の料金について

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1食につき76円の特別食加算があります。特別食とは「糖尿病食」や「透析食」など、病気によって特別な栄養管理を必要とする場合に提供されます。通常の食事よりも管理が必要になるため、「標準負担額」とは別途料金を請求されます。特別食加算をとれるのは、「Ⅰ」を届出している病院のみになります。

糖尿病など持病である方が全員対象になるわけではなく、医師が特別な食事療養を必要とした場合に特別食が提供されます。治療経過が良好でも、自宅に帰った時の食事の勉強にという形で提供される可能性もあります。

 

特別メニューや選択メニューの料金について

治療食でいつ特別食とは違い、メニュー自体を豪華にした場合や、肉と魚などメイン料理を選択式で提供できるようにしたときに料金が別途発生してきます。ルール上では1食につき17円を基準として、特別メニューを用意するのに必要な価格を請求してよいことになっています。

選択メニューは基本Aが肉メニューで選択Bが魚メニューの場合、Bを選択した患者さんかたのみ徴収が可能です。

~基本的なルール~

①患者への情報提供が十分であること

②メニューや料金の掲示など患者が自由意志・同意を得て提供されること

③あらかじめ設定された料金以上に請求してはいけない

④高価な食材や特殊な調理法による追加料金はその金額にふさわしい・社会通念上妥当な料金設定でなければいけない(17円/食が基準)

➄特別メニューにより、それ以外の食事の質を損なってはいけない

⑥毎年7月に特別メニューの内容や料金を地方厚生局に報告すること

17円て…何ができるの?( ゚Д゚)って思いませんか?

 

 食堂加算について

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病棟に食堂があると「Ⅰ」を届けている病院は食堂加算として1日50円を追加で請求することができます。食堂の決まりはなく、面積基準をクリアしていればよいです。だいたいの病院では自動販売機とか置いてあるような、あのスペースですね('◇')ゞ 複数の病棟や談話コーナーを兼用しても良いですが、そこの食堂で利用するであろう病床数×0.5㎡の面積が必要です。

いくら面積があっても机がないとかはダメですよ。しっかりと食堂として使えるような環境を整える必要もありますし、食堂を利用してもらうように案内することも必要です。

これは食堂を利用してもしなくても算定できるため、いつの間にか請求はされていますのでご理解を( ;∀;)

 

 

入院中の食事って、治療もそうですが楽しみのひとつですよね( *´艸`) 最近の病院食はおいしくなったと言われますが、どうなんでしょうね。産科とかの自費入院であれば贅沢なものがイメージされますが、一般保険入院の場合はまだまだ質素なイメージです('◇')ゞでも、不思議と病院食を食べた人は体の調子が良くなったといわれる方が多いです。医食同源ですね( `ー´)ノ